042 モデルワーゲン 酒井製F2型5tボギーDL の組立 その10

モデルワーゲンの酒井の5tボギーDLの組立の続きです。

走行がガクガクします。症状は、一方向へはスムースに動くけど、逆はガクガク。線路の継ぎ目を特定の車輪が通過した時に発生。ギアフレームを左右から押えると、一旦消える。

そこで、一旦分解。気になったのは、アイドラーギアの穴と軸の隙間にガタ。ギアが若干動きます。
車輪とフレームの穴も0.2mm程度ですが、ガタがあります。
どうやら、これらが原因で、歯飛びを起こしているようです。
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一方向は問題なく、逆方向のみ発生するのは、大ギアと車輪の結ぶ直線に対して、アイドラーギアが少しオフセットしていて、この線に近づく方向に回転している場合はスムーズに回転し、遠ざかる方向に力が動く場合は噛み合わせが減って、歯飛びが起ると思われます。
線路の継ぎ目で起きるのは、荷重が抜けた車輪が下に下がって、噛み合いが外れる為と思われます。
ギアフレームを左右から押えると消えるのは、アイドラーギアが大ギアとフレーム挟まって抜けない構造なので、この幅が広がるとアイドラーギアが斜めになって、噛み合いが外れる為と思われます。

分解してピンの径を測定すると0.95mm程度、一方、アイドラーギアの穴は1.1mmのドリルがするっと入ったので、1.15mm程度はあるようです。
そこで、アイドラーの穴に1.2mmのドリルを通し、1.0-1.2mmの真鍮パイプ差し込みました。
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仮組みすると、車輪のギアとの噛み合い代が少ないようなのが気になりましたが、車輪の穴やピン位置を修正するのは大変なので、このまま組んで様子を見ることにしました。

★☆ 補足 ☆
よくよく考えたら、アイドラーギアは右にあっても、左にあっても同じ。大ギアは左右逆にしても付くようですから、アイドラーギアのピン穴をエンドビームが付く側のギアフレームに開け直せば、ピン位置は容易に調整可能でした。
ピン位置はアイドラーが干渉しない範囲で、大ギアの中心と車軸の中心を結ぶ線に近い位置まで寄せられそうです。


同時にウオームを径の小さいものに交換しました。使ったのはアルモデルのモジュール0.4のウオームです。
ウオームの穴径が1mmなので、モーターに合うよう、0.1mmづつドリルを通して拡げました。
ウオームの谷径と穴径がほぼ同じようで、谷底は薄皮一枚で付いているだけのようです。
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ウオームが小さくなった分、モーターを下げないと噛み合ないので、モーターの取り付け穴は拡げて、モーターの止め板の補強はカットして低くしました。


ウオームの径を小さくしたのは、MWオリジナルのウオームはギアフレームを拡げないと組めないためと、大ギアが平歯な為か、ウオームのねじれ角に逆らう方向に台車が曲がった場合に脱線し易いからです。

ウオームを小さくしたので、ボルスターを止めた状態でも台車が入るようになりました。
ギアフレームを拡げなくても入るようになったので、ギアフレームは左右共にスペーサーに接着してしまいました。
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配線はギアフレームに直接ネジ止めにしました。
赤の配線は目立つので、茶色の柔らかい配線に換えました。
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試走の結果・・・

歯飛びは無くなったのようで、ガクガクはかなり改善。線路の継ぎ目に影響されずに走るようになりました。
但し、ウオームの噛み合いは音が大きくなりました。特に、ねじれ角に逆らう方向に台車が曲がった場合の音はかなり大きくなりました。
ねじれ角に逆らう方向に曲がった場合、時々脱線する症状は多少改善されたようです。これは配線に動きが邪魔されている為かも知れません。配線の曲げ具合で若干変わります。

Nゲージの台車は燐青銅板等で、接点で通電していますが、台車の動きを妨げない設計であることが、改めて判りました。


まとめると・・・
1)台車の前後の動き動きを規制する板の設定
2)アイドラーギアの穴に1.0-1.2のパイプを入れて、ガタ詰め
3)ギアフレームを左右共にスペーサーに接着して固定
4)床板を台車が振れるように加工
5)台車の動きを妨げない柔らかい配線
ここまではやった方が良いと思います。

6)小径ウオームに交換
7)モーター取り付け板の補強
8)床板の補強
これらは必要無いかも知れません。

まだ、動きが渋いけど、大きく改造しないと、このあたりが限界かな?
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2モーターの方が簡単だった鴨・・・